DIALOG -手記の記憶- 005

薄い紙の向こうに何がある？
透かして見たって何も見えないに決まっている。

DIALOG-003
 

6月22日

結局悩んだ末に日記の読解を続けることにした。
…正直何が書いてあるか気になって、もう呪いとかなんとかどーでもよくなって来た。
マジで何かあったら即効お払いコースだな。無いと信じたいけど。
一応盛り塩はしとく。

前回のパニックになってるページのすぐ次からはまたメモみたいな日記だ。
特におかしいような感じはない気がする。
薬の処方？やら患者の容態やらがメイン。おまけに英語ばっか。
安心できる内容で良かった…。

と思ったら最後の一文が引っかかる。
『あと３日』
何のカウントダウンだ？嫌なのが続かなきゃいいけど

明日数学のテストだから今日はここまで

……
…

6月23日

テスト死んだ…。小テストだからって侮ってちゃいけないのか
まぁ定期テストじゃないからどうとでもなるか…
ならなかったらえらいことになるけど。

日記の内容は昨日と特に変わりなし。
でも後半の文が気になる。

『明日以降は、上層部の判断により院内勤務に変更』
『第５地区にて反乱勢力の存在が確認され、巡回が反乱勢力を刺激すると判断された』
『…助かった』『あと２日』

巡回して戦闘して病院にも勤務…。そんな組織あるのか？
もしあったとしても、なんか内乱の頃に関わってると思うと調べにくいな
…俺、捕まらないよな？

とりあえず…あの廃ビルになんかヒントがありそうだし、もう１回行ってみる。
一回気になったらもう幽霊とかも怖くない

と思う。